嬉しいような悔しいような ― 2006/11/09 23:21
小田急の駅前デパートに用があったので、ついでに階上の新しい書店にも何となく行ってみた。ペーパーバックのところでも見ようかなーと思いつつ文庫の新刊が出ている辺りをてれーっと流し見ながら通り過ぎようとしたらふと目に入った名前。 「ピーター・トレメイン」 何か妙に聞き覚えある名前。ていうかあり過ぎ。ていうかこの人の名前が日本語で書かれてるのを自分のサイトの記事以外で見たのは初めてのような気がするんだが
おおおお、修道女フィデルマの翻訳版が出てるよ出てますよしかも一作目から上下巻ですよ!
やられたー... と思わず呟いてしまったですよ。いや、自分で持ち込みしちゃうぞ!とか秘かに翻訳を進めてたとか具体的に動いてたわけじゃないので(短編はちょっと試訳したりしてたけど途中で挫折したと言うか保留状態になってたと言うか)やられたも何もないわけだけど。実際3,4年前の段階でこれだけ欧米で人気が出てきててどんどんシリーズが出てるのに日本では何で誰も訳さないのかなー、と思っていたので、ようやく出ましたか!て印象もあるし。や、でもほら、誰もやらないなら自分でやっちゃおうかな...と考えたくらい思い入れのある作品だけにやっぱりちょっと悔しいじゃないですか。てへ。でも自分がやってみるとしたら一番大変だなと思ったのが、まず7世紀当時のアイルランドや周辺諸国・民族の状勢や法体制、言語、宗教etc...をそれなりに知ってないととんでもない名前とかとんでもなく勘違いした文化習慣を訳出しかねないなあということだったし、事実それがネックになって「やってみたいけどちょっと余裕が...」状態だったので、この日本語版も出るまでに実は数年かかってたりするのかも。
で、本をひっくり返して訳者の略歴を見てみたところ、元々大学でアイルランド文学を専攻された方らしい。なるほど。既にトレメインの別の本も訳しておられる模様。専門の歴史関係の本かと思ったけど、「トレメイン」名で出てる本てことは別の小説かな(←本業は歴史学者だけど色んな種類の本をペンネームを使い分けて書いてる人なので)。アイルランド文学が専門ということは、ゲール語やアイルランドの歴史的背景にもある程度知識のある方なんだろうな(多分)。なるほどなるほど。で、更に巻末の方を見てみると、各章ごとに結構な量の訳注が。...やっぱりねー。そもそも原作からして作者が毎回前書きに7世紀当時のアイルランドの法律とか女性の位置付けとか、他の欧米諸国の読者でもあまり馴染みのないような事項に関して色々補足を書いてる(しかも新刊が出る度補足が長くなってる)し、それをまた日本人も分かりやすいように訳して補足するには、こりゃ翻訳の他にもかなりの量の作業が必要だったんじゃなかろうか。好きじゃないとできないだろうなー。全く存じ上げない方だけどお疲れ様です>訳者の方。
どうしても気になったので確認したかったのは、フィデルマの相棒というかいわゆるワトスン役のサクソン人修道士"Eadulf"の名前の表記だったのだが、「エイダルフ」 ゑゐ。 そうですか。そうきましたか。いや、自分自身最初の数冊の頃は確かそれに近い読み方を(何となく)していたのだが、何冊目かの前書きだったか何かでトレメイン自身が書いていた当時の発音についての説明を読んでどうやら日本語表記にした場合「アードルフ」が一番近そうだ、という理解に落ち着いたんだけど。 いや、でも訳者さんアイルランド専門だし。原作者にちゃんと確認した可能性も大いにあるわけだし。 うーむ。 あともう一つ気になったのは上にリンクした頁の粗筋でフィデルマを「美貌の修道女」と書いている点かも。美貌か...原作では「美人ではないが魅力的(性格が表情に現れて人を惹き付けるというニュアンスの書き方)」という同じ表現が毎回繰返し出てくるんだけどな。まあ文中の表現はその通りに訳されてるだろうし、粗筋は出版社側が書いたものかも知れないけども。
とか何とか独りぶつぶつ言ってみたりしつつ、やっぱり何となくちょっと悔しいなあ、というのといやーやっぱり困難を乗り越え(多分)ても訳してくれる人がいたのだな、というので意味もなく落ち着かない秋の夜。しかも、もし日本で出版するならここくらいしか考えられないなと思っていたまさにその創元推理文庫から刊行ですよ。...やられたなあ(まだ言うか)。わたしも色々行動するぞ。
何はともあれ、前から時々ここで騒いでいたフィデルマの日本語版でございます。10月に刊行されたばかりらしいので、今なら新刊で書店でも目立つところにありそう。興味のある方はぜひお近くの書店で手に取ってみて下さいまし。
おおおお、修道女フィデルマの翻訳版が出てるよ出てますよしかも一作目から上下巻ですよ!
やられたー... と思わず呟いてしまったですよ。いや、自分で持ち込みしちゃうぞ!とか秘かに翻訳を進めてたとか具体的に動いてたわけじゃないので(短編はちょっと試訳したりしてたけど途中で挫折したと言うか保留状態になってたと言うか)やられたも何もないわけだけど。実際3,4年前の段階でこれだけ欧米で人気が出てきててどんどんシリーズが出てるのに日本では何で誰も訳さないのかなー、と思っていたので、ようやく出ましたか!て印象もあるし。や、でもほら、誰もやらないなら自分でやっちゃおうかな...と考えたくらい思い入れのある作品だけにやっぱりちょっと悔しいじゃないですか。てへ。でも自分がやってみるとしたら一番大変だなと思ったのが、まず7世紀当時のアイルランドや周辺諸国・民族の状勢や法体制、言語、宗教etc...をそれなりに知ってないととんでもない名前とかとんでもなく勘違いした文化習慣を訳出しかねないなあということだったし、事実それがネックになって「やってみたいけどちょっと余裕が...」状態だったので、この日本語版も出るまでに実は数年かかってたりするのかも。
で、本をひっくり返して訳者の略歴を見てみたところ、元々大学でアイルランド文学を専攻された方らしい。なるほど。既にトレメインの別の本も訳しておられる模様。専門の歴史関係の本かと思ったけど、「トレメイン」名で出てる本てことは別の小説かな(←本業は歴史学者だけど色んな種類の本をペンネームを使い分けて書いてる人なので)。アイルランド文学が専門ということは、ゲール語やアイルランドの歴史的背景にもある程度知識のある方なんだろうな(多分)。なるほどなるほど。で、更に巻末の方を見てみると、各章ごとに結構な量の訳注が。...やっぱりねー。そもそも原作からして作者が毎回前書きに7世紀当時のアイルランドの法律とか女性の位置付けとか、他の欧米諸国の読者でもあまり馴染みのないような事項に関して色々補足を書いてる(しかも新刊が出る度補足が長くなってる)し、それをまた日本人も分かりやすいように訳して補足するには、こりゃ翻訳の他にもかなりの量の作業が必要だったんじゃなかろうか。好きじゃないとできないだろうなー。全く存じ上げない方だけどお疲れ様です>訳者の方。
どうしても気になったので確認したかったのは、フィデルマの相棒というかいわゆるワトスン役のサクソン人修道士"Eadulf"の名前の表記だったのだが、「エイダルフ」 ゑゐ。 そうですか。そうきましたか。いや、自分自身最初の数冊の頃は確かそれに近い読み方を(何となく)していたのだが、何冊目かの前書きだったか何かでトレメイン自身が書いていた当時の発音についての説明を読んでどうやら日本語表記にした場合「アードルフ」が一番近そうだ、という理解に落ち着いたんだけど。 いや、でも訳者さんアイルランド専門だし。原作者にちゃんと確認した可能性も大いにあるわけだし。 うーむ。 あともう一つ気になったのは上にリンクした頁の粗筋でフィデルマを「美貌の修道女」と書いている点かも。美貌か...原作では「美人ではないが魅力的(性格が表情に現れて人を惹き付けるというニュアンスの書き方)」という同じ表現が毎回繰返し出てくるんだけどな。まあ文中の表現はその通りに訳されてるだろうし、粗筋は出版社側が書いたものかも知れないけども。
とか何とか独りぶつぶつ言ってみたりしつつ、やっぱり何となくちょっと悔しいなあ、というのといやーやっぱり困難を乗り越え(多分)ても訳してくれる人がいたのだな、というので意味もなく落ち着かない秋の夜。しかも、もし日本で出版するならここくらいしか考えられないなと思っていたまさにその創元推理文庫から刊行ですよ。...やられたなあ(まだ言うか)。わたしも色々行動するぞ。
何はともあれ、前から時々ここで騒いでいたフィデルマの日本語版でございます。10月に刊行されたばかりらしいので、今なら新刊で書店でも目立つところにありそう。興味のある方はぜひお近くの書店で手に取ってみて下さいまし。
| 実家から大根が来たのでまた鶏肉といってみました。青味に獅子唐辛子。代わり映えしない写真ばかりで済みません。でもおいしいのよ鶏と大根〜。酢をちょっと入れると非常に香ばしくなるのです。最近うちではりんご酢がお気に入り。 |

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