変遷 ― 2004/12/12 23:26
新聞のコラム欄に「鳥肌が立つ」という表現についての話題が載っていた。少し前に担当の記者自身の体験で昔ベートーヴェンの交響曲5番『運命』を初めて聴いて鳥肌が立った、という記事があったのだが、それに対して「鳥肌が立つ」はマイナスのイメージの表現だからその使い方は変ではないかと指摘があったのだとか。え?と自分でも手元の辞書やオンラインで調べてみたところ確かに「寒さや怖れで」肌が鳥の羽をむしった後のようにざらざらになるようす、とある。上の新聞の記事によれば最近の辞書では「興奮や感激」によって鳥肌が立つという用法も書いてあったそうで、自分自身も最近は「素晴らしい歌唱力に鳥肌が立った」とかいう表現も別に抵抗なく聞いていたのであまり深く考えなかったが、そうかそう言えば元々はよくない意味での表現だったのかな。似たような表現で「総毛立つ」というのもあったな、と調べてみたがこちらも「鳥肌」とほとんど同じ意味でやはりマイナスの意味の用い方をされるようだ。「身の毛がよだつ」はこりゃどうしたって嫌な意味でしか使わないか...とりあえず上のように「感動する」と言いたい場合で誤解を避けようと思ったら「背筋がぞくぞくする」とかいう表現にすればいいわけかな。
考えてみると英語にしても「恐ろしい、ひどい」という意味のawfulやterribleを口語ではawfully good!とかHe's terribly nice.とか使うことは多いし、マイナスのイメージの言葉が全く逆のプラスの表現としても使われるようになるのはそう珍しいことでもない。と言うか「鳥肌が立つ」の場合は実際に体に現れる現象なわけで、寒さやぞっとしたことでも出るが感動した時などでもやはり出るので、自然とそちらの意味でも使われるようになったのかとも思う。ちなみに英語で鳥肌はほぼそのまんまgoose bump(ガチョウのぶつぶつ)だが、オンライン辞書を見てみるとこちらも「この音楽は鳥肌が立つほど素晴らしい」という表現がある。こういう例を見るとやはり国が違っても言葉の成り立ちや変遷の仕方は多かれ少なかれ似通ってくるのだろうなあ、などと思ったりして面白い。しかし言葉は普段何気なく見たり使ったりしていてもふとしたことで「えっ」と思うことが多い。気をつけねば。
冷蔵庫に消費期限をさっくり過ぎた生クリームがあったのと、夕べからなぜかご飯を何かサラダ風にしたものが食べたいなあと思っていたのとで手元にある古い雑誌を見返していたら、『鮭のケジャリー(Salmon Kedgeree)』というのがあった。薫製の鮭のフレークとハーブ、ゆで卵、生クリームなどをご飯と和えたもので、雑誌にはクリスマスの翌日のちょっと洒落た朝ご飯のような感じで紹介されていた。この時期なら鮭の薫製も普段より安くなっているはずだし、これだこれだーと足りない材料を幾つか買ってきた。実際のレシピではよく付け合わせやサラダにされるロング・グレイン米を使うようなので、柔らかい日本の米だとあっという間にクリームを吸ってしまったり混ぜるうちにべたつかないかなというのが多少心配だったが、やってみたらなかなかいい感じに。で、試食。
♪♪
...おいしいじゃないですか。クリームを使っているのでもしかしたら最後の頃は飽きるかなと思っていたのに、ぺろっと食べてしまいましたよ。これはいい。鮭をちょっと奮発すれば他は普段も何かしら揃えているものでも代用できるし、鮭だってその時の状況で何か他のものに代えられそうだ。使うハーブも自分が好きな種類なのでこれだけのために買ってその後残って困ることもない。次はクリームじゃなくて、今日は皮だけ使ったレモンの汁とオリーヴ油でもっとサラダっぽくしてみようかなと思ったり。このメニュー、実際作ってみたら色が綺麗なのでクリスマスのメニューにもいいかも知れない、ということで近日中に多少アレンジしたレシピをサイトに載せるかも知れません。
考えてみると英語にしても「恐ろしい、ひどい」という意味のawfulやterribleを口語ではawfully good!とかHe's terribly nice.とか使うことは多いし、マイナスのイメージの言葉が全く逆のプラスの表現としても使われるようになるのはそう珍しいことでもない。と言うか「鳥肌が立つ」の場合は実際に体に現れる現象なわけで、寒さやぞっとしたことでも出るが感動した時などでもやはり出るので、自然とそちらの意味でも使われるようになったのかとも思う。ちなみに英語で鳥肌はほぼそのまんまgoose bump(ガチョウのぶつぶつ)だが、オンライン辞書を見てみるとこちらも「この音楽は鳥肌が立つほど素晴らしい」という表現がある。こういう例を見るとやはり国が違っても言葉の成り立ちや変遷の仕方は多かれ少なかれ似通ってくるのだろうなあ、などと思ったりして面白い。しかし言葉は普段何気なく見たり使ったりしていてもふとしたことで「えっ」と思うことが多い。気をつけねば。
冷蔵庫に消費期限をさっくり過ぎた生クリームがあったのと、夕べからなぜかご飯を何かサラダ風にしたものが食べたいなあと思っていたのとで手元にある古い雑誌を見返していたら、『鮭のケジャリー(Salmon Kedgeree)』というのがあった。薫製の鮭のフレークとハーブ、ゆで卵、生クリームなどをご飯と和えたもので、雑誌にはクリスマスの翌日のちょっと洒落た朝ご飯のような感じで紹介されていた。この時期なら鮭の薫製も普段より安くなっているはずだし、これだこれだーと足りない材料を幾つか買ってきた。実際のレシピではよく付け合わせやサラダにされるロング・グレイン米を使うようなので、柔らかい日本の米だとあっという間にクリームを吸ってしまったり混ぜるうちにべたつかないかなというのが多少心配だったが、やってみたらなかなかいい感じに。で、試食。
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...おいしいじゃないですか。クリームを使っているのでもしかしたら最後の頃は飽きるかなと思っていたのに、ぺろっと食べてしまいましたよ。これはいい。鮭をちょっと奮発すれば他は普段も何かしら揃えているものでも代用できるし、鮭だってその時の状況で何か他のものに代えられそうだ。使うハーブも自分が好きな種類なのでこれだけのために買ってその後残って困ることもない。次はクリームじゃなくて、今日は皮だけ使ったレモンの汁とオリーヴ油でもっとサラダっぽくしてみようかなと思ったり。このメニュー、実際作ってみたら色が綺麗なのでクリスマスのメニューにもいいかも知れない、ということで近日中に多少アレンジしたレシピをサイトに載せるかも知れません。
| 右がその鮭のケジャリー。本当はケジャリーと言うと薫製の魚類などと米を煮たものらしいが、この場合全部の材料を和えた後オーヴンに入れて10分ほど全体に熱を通す程度。これだけだと少し物足りないかと思ったので、買ってあった鶏もも肉を焼いたのを少し添えてみた。スープも欲しかったので白菜とスウィート・コーンの洋風スープ...にしようかと思ったら例の「肉風味」ストックキューブが鬼のように固くて包丁の刃も立たないので、しばらく木工細工師のようにキューブを少しでも削ろうと無駄な努力をした挙句、結局ほとんど出汁はなしでみりん・醤油少々に塩胡椒の味付けだけのスープに。ところが結果的にこれが意外にケジャリーと合った。怪我の功名...と言っていいのか何なのか。 | ![]() |


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