Viva La 80's ― 2004/07/29 22:09
普段BGMとしてネットで聴いているスペインのラジオで、しばらく前から流れる度に気になっている曲があった。曲調といいギターの音といいリード・シンガーの声の独特のへにょへにょ感といい、これはどう考えてもあれにしか聞こえない。というかあれだろう。そうじゃなかったら驚くぞ。と思っていたら、やはりザ・キュアーだった。何年か前にちょっと話を聞いておお、活動してるんだなーと思ったような気もするが、公式サイトを見るとまあ、昔のまんまじゃござんせんか。なっつかしーー。英チャートでもかなり凄いことになっている様子。やはり待っていた人が沢山いたのだろうか。
などと思っていたら、昨日深夜のベストヒットUSAでも取り上げられていた。新曲は米国でもかなり受けがよく好調らしい。もともとパンクから始めたグループだし、音的には非常に英国的だと思うのだが、'80年代当時も米国で人気があったのだろうか、ザ・キュアー?まあ彼ら(というかリード・シンガーのロバート・スミスだけ?)がやっているゴシック風メイクやファッションは米国でも人気があるようだし、ストレートな米国ポップに飽き足らない人も結構いるのかな。新譜は4年振りと言っていたから、やはりしっかり活動していたのだなあ。新曲"The End of the World"はプロモーション・ビデオもなかなか凝っていて面白かった。
1980年代にどどーっと売れたいわゆる80'sと言われる英国ミュージシャンやグループの中には典型的「あの人は今どこに」状態の人達も少なくないが、当時から自分達のスタイルをしっかり持っていてブームが過ぎ去ったあともひたすら独自路線を貫いていて、現在もコンスタントに活動して世間からの評価も受けている人達も結構多い。まあ表舞台から「消えた」人達が皆落ちぶれたとかそういうわけではもちろんなく、実際今どうしているんだろうなどと思っていた元アイドルが実は事業家とか別の才能に目覚めてそちらの方面で順調に成功していた、という話も時々聞く。
80年代のブームというのはかなりな勢いだったから、全英だけでなく欧州大陸から全米、日本でも相当売れて、数年間スターの座にいれば日本の芸能人とは比較にならないような巨万の富が入ってきただろう。一流ホテルに住んで毎晩パーティとか物凄い巨額の無謀な投資を次々としてことごとく失敗したとかいう右から左へ湯水のように無計画にお金を使うような真似をしていない限り、例え20代後半くらいでショウ・ビジネス界からすっぱり引退しても労することなく一生快適に暮らせるくらいの蓄えはあるだろうとは思うが、彼らの音楽性に惹かれていた側としてはやはり変わらず独自の音楽を追求していて、ゆっくりペースでもアルバムを出して新しいものを作ってくれていて欲しいと思うのは人情。そういう意味で、ザ・キュアーを含めて自分がどんどん洋楽を聞き始めた頃でもある80年代の人達が現在も活発に動いているのを見るのは嬉しい。昔好きだった人達で今も元気に活動しているが、何か違うなー、何でこうなっちゃったのかなーという人達もたまにいるだけに(自分の好みが変わってきたのかも知れないが)、昔も今も「やっぱり○○はいいなあ」と思えるミュージシャンが沢山いるということは結構幸せかも知れない。
ベストヒットUSA、最後のリクエストは若くして飛行機事故で亡くなったリッチー・バレンスの半生を描いた映画と同タイトルの挿入歌"La Bamba"。これもまた懐かしい。リッチー役のルー・ダイアモンド・フィリップスが可愛いぞ。映画の場面と実際に曲を演奏していたロス・ロボスの演奏場面の映像が交互に出てくるビデオだったが、映画の映像?らしき方に一瞬ブライアン・セッツァー(だったと思う)が映ってちょっとびっくり。英国人ではないが、彼もいまだに一貫した路線で頑張っている人だなー。昔のぽっちゃり童顔が見事に弛んでおやじ顔になってるけど。ビバおじさんズ。
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