ところで2004/08/22 22:33


現在Googleの検索頁がオリンピック仕様になっている。日替わりでギリシャ神話の神様達が競技に参加していて結構楽しい。先日はゼウス神(多分)がサッカーのゴールキーパーで奮闘中だったし、今日はエロスが運んできたボールでアフロディテがテニス中。毎日今日は何かなーと確認するのが楽しみだ。とか言いながらわたし自身実際の競技はほとんど観ていない。これは観たいかな、と思う競技は大抵地上波では放送されなかったりすることもある。アーチェリー観たかったな...馬術もやってくれないだろうなー。馬と騎手が息を合わせて障害を越えるときの綺麗な姿を観るのが好きなのだが。オンラインの放送予定表でチェックしたら、予想はしていたがNHK系列でさえほとんどが注目の日本人選手が出場している種目に大きく偏っている。自分にしても日本人選手が出ていれば自然と応援したくなるし、日本人がメダルを取れば嬉しいし、普段全く競技に興味がない人でも「日本人が出ているので観る」という人は結構いるらしいので仕方ないのかな、とは思いつつ、もう少し「選手」ではなく「競技」を見せる放送をしてくれればいいのに、と思わずにいられない。

ニュースなどでメダルを取った選手の活躍場面などを流すのはちょこちょこ目にするが、実況のアナウンサーもえらく日本選手に肩入れして熱くなっているのがあからさまで、却って相手の他国選手が可哀想になってしまう。これも「NHKでさえ」そうなのだから民放各局などはもっと凄いことになっているのだろう。東京オリンピックだったか(実際当時観たわけではないのでうろ覚え)の水泳の「前畑がんばれ」中継が後世に残る実況になったのは、当時はまだ日本人が世界の舞台で頂点に立つこと自体が非常に稀だったのもあって「本来は努めて冷静・公平に中継するべき実況役が自国選手の頑張りに思わず立場を忘れて応援してしまった」という微笑ましさがあって共感できるからだろうと思うのだが、現在の中継を聞いていると「前畑がんばれ」なんて何も珍しくないんじゃなかろうかと思えてくる。

今日早朝にちょっと観たNHK総合放送の陸上/競泳メドレー・リレーも、やはり日本選手が参加している競技は中継・解説者の日本連呼(日本選手が首位争いからずっと下の順位にいてもトップの選手そっちのけで「日本現在○位!日本○位!」と繰返すとか)が凄過ぎて同国人として応援しようと思う以前に何だかうんざりしてしまうので、日本選手が参加していない競技の方が競技自体を楽しめたし、勝ったのがどこの国の選手でも素直によかったねーと思えた。... と言うか競泳の解説者、うるさ過ぎ ... ほとんど休みなしの実況(これは刻一刻と状況が変わるから当然だが)にかぶせて「○○君?!#@*」とか「これは日本新記録○×%&+¥!」とか興奮して喋るので実況もまとめて二人とも何を言っているのかほとんど聞き取れない。男子リレーなどは豪州だったかのチームが世界新記録で一位になり、公式(?)画面でもメンバーが喜びあう姿を映しているのに、実況ではそれは一言くらいしか触れずに日本チームの国内新記録をしきりに称えていたのも何か違うとしか思えない。日本選手が世界の選手と互角に渡り合えるレベルになった現在だからこそ、中継ももう少し余裕を持って冷静にできるようになってもよさそうなものだが、オリンピックを観ながら日本のTV放送はどこにいくのだろう...などと考えてしまうのはひねくれているのだろうか。20年くらい前の地味だけど冷静なNHKの実況が懐かしい。

あ、そうかサッカー中継と違って観ていて大体の成行きが分かる競技が多いし、必要な情報や順位はすぐに画面に出るから音声を消して観れば苛々することもないのか。これなら日本選手が出てもきっと普通に応援する気になれるぞ。そうかそうか、なーんだあっはっは。              

      根本的解決にはならない気もするが。