更に季節の話題 ― 2006/12/16 23:55
![]() | なぜか浴室にモミの木。本当はリースかキャンドル・ホルダーでも作ってみようかなと買ってきたのだが、なんかこれだけもでいいような気がしてきております。 |
例によってひつじnewsさんで得たクリスマス関連情報。やはり以前に同サイトさんの記事に上がっていた、英国カンブリア州の湖水地方観光局が同地のPRのために作ったワールドカップひつじビデオはうちでも触れたが、実はあれより以前にクリスマスひつじビデオがあった模様。何でも昨年のクリスマスに観光局サイトで公開したところ、同サイト開設以来のアクセスが殺到して英国の主要テレビ局のみならず各国のニュースでも取り上げられる大ヒット・クリスマス・ナンバー(?)になったとか。今年になって一般からの熱い要望に応え、ワールド・カップ以来引退していた(らしい)歌う羊達は「クリスマス・チャートに再び返ってきた」のだそうな。というわけで→Christmas Baarmy Sheep。写真の下の"Play the Baarmy Sheep Xmas Movie"をクリック。
"Baarmy"は羊の鳴き声"Baaaa"(英語では羊はメェではなくバァと鳴く。)とbarmy(醗酵した→頭がおかしい、いかれたなどの意味で口語的に使われる)をかけたもの。単なる言葉遊びでもあるんだろうけどまあ羊は一般的に「おつむが弱い」動物の代表のように言われるせいもあるのだろう(個人的には違うと思うぞ!)。 余談だが、普段羊の映像などを見て「なるほど確かにBaaとも聞こえる」とは思うのだが、学生時代の研修旅行で湖水地方に行って牧場の柵に寄り掛かって中のひつじを眺めていたら、どこかから「めえー。めえー。」というなんかお座なりな声が。声といいはっきり「めえー(語尾が強い)」と言ってるのといい同じツアーの男子学生がふざけているのだろう(鳴きまねという感じでもなく普通の男性の話し声みたいだったけど)、と振り向くと そこには見まごうことなき立派なひつじが。 かなり吃驚しました。湖水地方にもめえーと鳴くひつじは存在する。種類にもよるんだろうか。
更に、このひつじシンガーズの持ち歌はこれだけではなく、第一弾は英国の詩人ウィリアム・ブレイク(William Blake)の『エルサレム(Jerusalem)』だったらしい。これは若き日のイエス・キリストが英国を訪れたといういかにもなさそうな伝説を元に作られた詩にヒューバート・パリー(Hubert Parry)が曲を付けたもので、「この英国にエルサレムを築こうぞ!」とかいうなんか物凄い愛国歌で、ひつじシンガーズはこの冒頭の部分"And did those feet in ancient time / Walk upon England's mountains green? / And was the holy Lamb of God / On England's pleasant pastures seen?"(彼の御足はイングランドの緑の山々を歩まれたか?神の聖なる小羊はイングランドの美しき牧草地におわしたか?)をお歌いになっておられる。...確かに歌詞にひつじ出てきてるしな(ここでのLamb of Godは大文字になっていることでも分かるようにキリストのことですが)。
オリジナル(?)の"Jerusalem"はProms(The BBC Proms、ロンドンで毎年夏開催される2カ月に渡るクラシック音楽祭)の最終日(The Last Night of Proms)にエドワード・エルガー(Edward Elgar)の『威風堂々(Pomp and Circumstances)』や『ルール・ブリタニア(Rule Britannia)』等と一緒に演奏される。Promsバージョンはこちらで視聴可能→Amazon.co.uk(Liston to Samplesの13番目の曲)。特にクリスマス・ソングではないとは思うが、内容からして英国ではよくこの時期に聞かれる模様。一時期英国のClassic FMを聴いていた時は、12月は連日色んな歌手の"Jerusalem"がとっかえひっかえ流れてなかなか楽しかった。もちろん普通歌うのは英国出身の歌手だけだけど。
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