日常に潜むふら ― 2004/08/04 22:14
いつものように東急ストアの野菜売場を見て、何となく周囲を見回しつつ別のセクションへ移動しようとして何か違和感を感じた。何か変なものがあったかな?と今見回した辺りをもう一度ぐるーっと見る。野菜売場の隅に期間限定で安くなっているらしい某外国メーカーの耐熱ガラス食器が何種類か並んでいて、そのうちの一つのところに立っている札に大きな活字で
「ふら付き小鉢」
は?ふら付き??と札と商品を何度も見比べたが、問題の食器は鉢というよりは小さめのやや深い皿で、縁がフリルのようになっているよく見る形のもの...「ふち付き小鉢」ですか。自分の見間違いだったかも、ともう一度見直したがやはり「ふら」。確かに字面は似ているが、PCで打ち出したとしても「ち」と「ら」をどうやったら打ち間違えるのだろう、キーの位置が違うばかりでなく「chi」と「ra」では必要なキーの数まで違うじゃないか。あ、日本語仕様のキーボードなのか...とか色々考えつつぼーっと食器を眺め、もう一度札を見直すとやっぱりでかでかと「ふら付き」と書いてあるので思わず(´・w・`)←こんな顔になりつつ、それ以上いるとますます変な顔になって怪しい人になってしまうのでさかさかと次の売場へ移動した。...小鉢の中にふらがいるのかと一瞬想像したじゃないですか。←いないよそんなもの
先日はザ・キュアーの話題を書いたが、やはり少し前からスペインラジオで流れることが多くなって気になっていたのが、英国の'70年代のグループAceの曲"How Long"。ずいぶん昔の曲なのになぜ今?と思ったらライヴのようなので調べてみると、どうやらAceのリード・シンガーだったポール・キャラックがこの春に出したアルバムか何かに入っているらしい。で、歌っているのはポールだがどうも後ろで演奏しているのがリンゴ・スターのバンドだとか。...なかなか面白い取り合わせのような。このポール・キャラックという人、日本ではそんなに知名度はないのかも知れないがわたし個人としては何かと気になるというか、常に色んなところにひょこひょこ出てくる人なのだった。前述のAceがデビューしたのが70年代前半で、その後いわゆるシンガー・ソングライターのソロ・ミュージシャンとしても長いキャリアがある人だ。わたしが彼の存在を認識したのは'80年代にジェネシスのマイク・ラザフォードが結成したマイク+ザ・メカニクスのリード・シンガーの一人(もう一人はポール・ヤング(同名のソロ・シンガーとは別人)、後に若くして亡くなってしまったらしい)としてで、実際当時はこのフィル・コリンズがちょっとスマートになったようなおじさんは誰?状態だった(声質もちょっと似てたし)のだが、その時には既にかなりのキャリアを積んでいたわけだ。
まずAce解散後ジュールス・ホランドの抜けたスクイーズにキーボーディストとしてしばし加入、その後ロキシー・ミュージックにもしばし在籍、さらにマイク+ザ・メカニクスに参加、その合間にも着々とソロ活動をしていたらしい。マイク+ザ・メカニクスの成功で本格的に米国にも進出して、バンドの活動の合間に出したソロ・アルバムもいい出来で、以来ソロとして現在に至るという感じだろうか。わたしは80年代からジェネシスもマイク+メカニクスもスクイーズもロキシー・ミュージックも好きで、更に学生時代英国に留学していた時は週末の深夜にやっていたジュールス・ホランド司会の音楽番組をよく見ていてジュールス本人にも興味を持っていたのだが、後になってから色々彼らの経歴などを知ったらそれぞれに何となくポールと関連していたと言うわけだ。しかも前述の"How Long"も昔から曲だけは知っていて好きだったのだが、これも後になってからシンガーがポールだと知ったというわけ。
まあ欧米の音楽業界は日本に比べてグループなどのメンバーの入れ替わりは珍しくないし、曲も書ける・楽器もできる・歌も歌えるミュージシャンはあちこちから声が掛かるのも不思議はないが、たまたま行く先々で同じ人にばったり会うかのようで何となく妙な気分だったり。そう言えばポールのCDを一枚持っていたような(今は実家にあるはず)、あれも結構いいアルバムだったな、とふと思い出したが、よく考えてみたらあれは自分で買ったのではなく叔父に貰ったような。...その当時も不思議に思った記憶があるが、なぜいきなりポール・キャラックだったのだろう。叔父がエルトン・ジョンが好きなのは知っているが。いや自分の場合エルトンを貰ってもちょっと困るので、ポールでよかったのか。
で、更に一週間くらい前から流れ始めた曲にまたもやびっくり。何といつの間にかマット・ビアンコにバーシアが復帰しているではないか。最初は昔の曲が何かのきっかけでまた売れ始めたか何かかと思っていた。公式サイトを見ると現在新譜のプロモーションで世界を回っているらしく、日本にも来るようだ。バーシアも最近は(と言ってもここ数年音沙汰なかったが)出してもベスト・アルバムばかりでどうしちゃったんだろう、と思っていたらこんなことになっているとは。でもやっぱり彼女の声はいいなあ。マット・ビアンコ(バーシア無しの)の時は悪くはないけど買うほど好きではないと思っていたが、新譜は買っちゃおうかな...
8月に入る前に ― 2004/08/05 22:18
実際の誕生日から数日遅れて、英国の友人からバースデイ・カードが届いた。わたしの田舎に英語補助教員で二年間滞在していて仲良くなった友人の両親なのだが、封を切って文面を見ると「当日出そうと思ったらメイル・アドレスを無くしてしまっていたので、遅れるけど封書で出します」とのこと。どうやら一度eメイルで出そうとしたものを印刷し、下にペンで文面を書き足して送ってくれたらしい。明らかにメイルそのものの送信時間と件名が入っているので、一度送信した模様。...一体どこのアドレスに送ったんですか。ともあれ、こういう便りはやはり貰って嬉しいものだ。微妙に違う色合いの緑のパッチワークに囲まれた英国の田舎の小さな集落を高いところから薄くかかった霧(雲?)越しに撮った写真に、「湿っぽい曇り空の夏の英国から、誕生日おめでとう」の文字。...お父さんのアイディアだなこれは(←皮肉好きなアイルランド人)。
彼らは娘である友人が日本での仕事を終えた後、わたしが日本の大学を休学して英国のカレッジに留学した際には非常にお世話になったのだった。最後に会ったのは...3年前?いや5年前か。ちょうど当時お父さんとお母さんはそれまで住んでいたロンドン郊外から南部のデヴォンに家を買って引越すところで、とにかくあちこち直さなくてはならなかったため(軽く100年くらいは経っている家なので)普通に住める状態になるまでウィンザーに住んでいた息子(つまり友人の弟)のところに一時的に間借していて、そこに友人と一緒に日帰りで訪ねて行ったのだった(ウィンザー城のすぐ近くのインド料理店で皆でカレーを食べた)。その二年後に英国に行った時は、ロンドンから電車で40分くらいの友人のところには泊めてもらったがお父さんお母さんは確か夏休みの旅行中で会えなかった。
移り住んで5年経った今では、デヴォンの生活にもすっかり馴染んだ頃だろうと思う。カードの写真の村(?)が二人の住んでいる所なのかどうか分からないが、デヴォンは英国でも風光明美で知られる地方だし、こんな綺麗な所なのかも知れない。今の家の改装に時間がかかったのも古いからというより、その前に住んでいた人達の趣味があまりよくなかったらしく、せっかくもともとある本物の暖炉に「ぞっとするような」(お父さん談)電気式の偽物暖炉(パネルの中の炭の形をした物体が赤くなって「暖炉らしく」見せるあれ)をはめ込んでいたり物凄い色の壁紙や絨毯を残して行ったため、暖炉も元通りにして古い家に合うような内装に戻すためにかなり徹底的な大改装をしたらしかったので、きっと落着いたいい雰囲気の家になっているに違いない。うーん、スペインにも行きたいが英国にもやっぱり行きたい。特に今の季節。今日のロンドンは最高気温25度、最低16度か...(溜息)
久し振りにGallery Taraに絵を一枚追加しました。ここ数カ月の懸案だったのでとりあえず完成できてよかったかな、と。
再結成マット・ビアンコに思うこと ― 2004/08/06 22:21
先日マット・ビアンコの話題を書いたら、今日のテレビ神奈川のSony Music Accessは彼らの特集だった。番組の選曲をしている人もバーシア好きらしく、新曲と合わせて彼女が在籍していた80年代のマット・ビアンコの曲を中心に選んだようで、見たことのなかったビデオも見られてなかなか面白かった。先日も書いた通りわたしはバーシア抜きのマット・ビアンコにはあまり興味がなかったので、実は今回公式サイトを見るまでメンバーのこともよく知らなかった。バーシアとその相棒のダニー・ホワイトがグループを離れた後二人くらいは残っているのかと思っていたが、元々メンバーは3人であとに残ったマーク・レイリー(ライリー?)が一人でマット・ビアンコを名乗っていたらしい。今回バーシアとダニーが戻って昔通りの3人組のグループになったというわけだ。
で、今回90年代のマーク一人だけの頃のビデオも流れて、これも曲は何となく聞いたことがあっても映像は初めてだったのだが、...何と言うか、こう...曲だけ聞いていた時はそれほど気にならなかったのだが、動く映像付きだと無理にラテンで男っぽくてイカしてる僕!を強調しているようで、しかしどこかついて行けてなくて必死に見えると言うか、はっきり言ってかなり野暮ったくて暑苦しい。マークの容姿そのものはまあそれなりに色男だと思うのだが、なんか子供時代は毎朝トーストにベーコンエッグにベイクドビーンズを食べて育ったロンドン下町のお兄ちゃんがいきなりラテン音楽に憧れて、派手な開襟シャツとかサングラスとかタイトなスーツを買い込んでサルサ・ディスコで毎晩ラテン系の女の子ばかり口説きまくってるような...早い話がどこか不自然なのだ。もしかして曲だけ聞いていて感じていた「悪くないけど買うほどじゃない」はこれが原因だったのかも。ところがこれにバーシア(とダニー)が加わると、曲調自体ラテン・ポップからジャズ寄りになることもあるがどこかすっと垢抜ける。バーシアはポーランド出身だがアストラッド・ジルベルトなどブラジル音楽に影響を受けているらしく、80年代のビデオなどは映像自体は時代を感じるものの曲や彼女の歌い方が醸し出す雰囲気が今聞いても小粋な感じで、ボサ・ノヴァ調のリズムが耳に心地よい。
キーボードorピアノ担当のダニーの容姿が端正で静かな感じなのと、バーシアがリードを取っているとマークは大体横でギター弾いてる&コーラスだけ(それでもノリが無駄に大きいが)なので、常にカメラ目線&俺ってカッコイイだろ笑い&俺ってこんなにラテン系で盛り上がっちゃってるぜイエー!なアピールが圧倒的に減るため、全体に訳分からん暑苦しさが薄まってタイトな雰囲気になるというのもあるかも。バーシアのスタイルが常にクールかというとそういうわけではなくて、実際「バーシア」として観た来日コンサートなどはこの人ほんとにポーランド人かい、と思うくらいのそれこそラテン系の熱い盛り上がりを見せるのだが、それでもやっぱりカッコイイ、「粋なラテン」なのだ。結論として、マット・ビアンコがお洒落で垢抜けたラテンを目指すにはマークは傍役に徹してて下さい、ということ...?
マークのファンの方すみません。
復活のIE ― 2004/08/08 22:23
しばらく前にInternet ExplorerとiCabが急に相次いで立ち上がらなくなってから、何度試してもすぐに強制終了されてしまうので諦めていたのだが、ふと思い立ってマイクロソフトのサイトに行ってみるとMacOSクラシック用のIE5.1.7というのが出ていた。というかもうずっと前に出ていたのかも知れないが。もともと使っていたのも5.xだったし、iCabも最新のバージョンをインストールし直してもやっぱり開けなかったのであまり期待せずにダウンロードしてみたのだが、何とちゃんと立ち上がるではないか。しかも起動画面がなぜかMac OSX風だ。OS9.x以下用なんだからわざわざX風にしなくてもいいのにとは思うが、とにかく久し振りにIEが使えるようになったのはめでたい。NC7.1が非常に使いやすいので普段はこちらがメインだが、サイトの動作確認がIEでできるのはやはりありがたい(Windows環境のIEだとまた動作も違ったりするらしいが)。よかったよかった。ダウンロードしたサイトの説明によると、Mac用の前のバージョンは昨年中にサポートも終了していたらしい。...もうバージョンが古くなったから開かなくなったとかまさかそんなことはないよね...
昨年末頃に某みもざさんに教えて頂いて以来、浴室用の石鹸などにMarks & Webの製品を使っている。実際製品を使ってみてなかなかいい感じなのと、自然派化粧品を謳っている他社の製品と比べて価格も手頃で少量のお試しサイズもあること、発送などの手順もしっかりしているようだ&タイミングがいいとおまけが同梱されていたりするのもあって、既に何度か注文したのだが、送料が500円かかるので石鹸一個くらいでは商品より送料の方が高くなってしまうため、ある程度欲しいものが溜まってから注文するようにしていた。地元の東急ハンズの石鹸製品売場にも同社の石鹸が数種類が置いてあるのは知っていたが、たまたま自分が気に入った商品はオンラインか直営店でないと扱っていないものが多かったのだった。
ところが少し前に東急ハンズの別の売場をうろうろしていた時に、何やら見覚えのあるマークの製品が置かれた棚を発見。Marks & Webの製品がずらっと揃っているではないか。この売場は外国製化粧品や香水などが置いてあって結構凄い匂いだし、別に用もなかったのでそれまでは特に棚ごとに見たりしていなかったのだが、たまたまエッセンシャルオイルを探していて見つけたのだった。しかも自分が使っている製品が全部揃っている。直営店のみ販売の製品が置いてあるということは、東急ハンズの中に「直営店」が入っているという形になっているのだろうか。ともあれこれで送料を気にすることなく欲しい時にさかっと買えるわけで、これはかなり嬉しい。嬉しかったので一度試してみようかなと思っていた化粧水を買ってみた。これまで使っていたニールズヤードの化粧水も気に入っていたのだが、少し乾燥するのか時々痒くなったりして気になっていたのだった。Marks & Webのものはアルコール・フリーがいいのか、痒くもならず使い心地もいいような。しかも値段も安い。今度はシャンプーなど買ってみようかなと考えている今日この頃。
今年もやって参りました ― 2004/08/11 22:25
明日はお盆の恒例行事、その名も帰省を執り行わねばならない。昔に比べて時間が短縮された、とは言え短縮されるのは新幹線などのそれほど苦にならない部分だけで、列車を乗り換え現地に近付くほど乗車時間が長くなる。そして一番乗車時間が長い各駅停車ディーゼルカーには冷房などという素敵なものは当然ついていない。例年でも夏の帰省は特に体力を消耗するが、北の各地もとんでもなく暑いらしい今年は特に...ああ帰省の憂鬱。
実家に戻るのはほんの2,3日なのだが、なぜか帰省する前は必要もないのに外で食事したり喫茶店で読書しながらコーヒーを飲んだりしたくなる。学生の頃は結構長い期間実家に戻っていたので「こんなこともしばらくできないし」というのもあったが、あっという間に東京に戻ってくるのだしそもそも普段でも外食なんて1,2ヶ月に一回するかしないかくらいの今でも、やっぱり帰省前日あたりに意味もなく小じゃれた店になど行ってみたくなる。というわけで今日も雑貨の買物にかこつけてデパートの中のカフェで妙にゆったりお昼など。スパゲティや魚料理やパンが載ったランチプレートもコーヒーもおいしゅうございました。ついでにレジで売られていたパンの詰め合わせの袋を明日の朝用に買ってちょっと贅沢した気分。...と言うかロールパンサイズが4つ入って315円って本当に贅沢だぞ、と気付いたのは帰宅してからだった...
買物の途中に銀行にも寄ったのだが、用を済ませて出ようとすると入れ違いに外国人の若者3,4人が入ってきた。パンクっぽい(て今は言わないのだろうか)ややツンツン気味な短髪の白人のお兄ちゃんとすれ違う瞬間、彼がけだるげに発した言葉。「...shtuffed aubergines?」...多分"stuffed aubergines"をわざと変な風に発音したのだ(全く違う言葉を呟いたのをわたしが聞き違えたのでなければ)と思うが、つまり「詰め物(野菜や挽肉、クスクスなど)をした茄子」のことだ。eggplantではなくaubergineと言ったと言うことは彼は少なくとも米国人ではなく恐らく英国人(orニュージーランドorオーストラリア人)であろう。...で、一体何の話をしてたんでしょうかお兄さん。茄子料理がお好き?この季節の茄子はおいしいですよ。ツンツン頭でてれんとシャツ出した今時のお兄ちゃんが玉ねぎやらトマトやら刻んでちまちま茄子に詰め、友人達にふるまう光景を想像して勝手に何となく心和んだ午後。
ところで、去る8月7日に当サイトは開設5周年を迎えたのでした。ころっっっと忘れてて、昨日の夜に突然思い出したのですが。5年前も現在も気楽でのほほんなサイトですが、相変わらず楽しく続けていられるのも訪問して下さる方々に恵まれてのことだと思います。ありがたいことです。ちまっとお礼の言葉と画像など上げてみましたのでよろしければどうぞ。トップ頁からも跳べます。
最近のコメント