昔の光今何処2010/03/29 23:58


昨日のS宅でのブランチ食卓・食べ始め時点。写真左端にちょっと写っている壜は、わたしが去年の秋に作って持って行った無花果のジャム。何とまだ空けていなかったそうで、今日こそ空けるぞ!とSが出してきた。チーズの皿の一番小さいのはヤギのチーズでちょっと癖のあるタイプだったのだが、これが無花果ジャムと一緒にパンに塗ってみたら合うこと合うこと。ヤギのチーズなんて自分だけではまず買わない(高いし...)ので贅沢な体験をさせて頂きました。

同じくS宅でクラシック音楽を聴きつつ色々音楽話をしていた時に知った、ちょっとショックな話。わたしは80年代終わり?頃にドイツ人のヘルデン・テノール歌手のペーター・ホフマン(Peter Hofmann)が好きになって、彼のCDを今でも何枚か(クラシック音楽と、クラシック・ロックのカヴァー)持っているのだが、間もなく彼は歌手を引退してしまい、当然以降はオペラにも出ないし情報もないしでがっかりしていた。その後彼は突然声が出なくなったため元々の容姿を生かして俳優に転身した、という話を聞いたのだが、昨日の朝一発目にワーグナーを流したりしていたせいかふと彼のことを思い出して、と言うか名前をど忘れして(好きなんじゃないのか)Sなら知ってるよね、昔ワーグナーのオペラによく出ててバイロイトなんかにも出演してロックなんかも歌って...と聞いたらSはすぐにペーターだと分かったのだが、「今は酷いもんだよ」と言うので何で?と聞くと、その後ペーターは離婚するわ大病するわで財産も使い果たし、億万長者でお城に住んで綺麗なお姉さん達にモテモテ(死語ですか)だった80年代は完全に過去の栄光と消え去ったらしい。

SのiMacでぐーぐる画像検索してみたところ、活躍当時のアルバムジャケットの写真などに混じって、サムネイルだけでも昔との違いが歴然と分かる「これは........」という写真が。病気したのも大きいんだろうけど、「見る影もない」「見るに忍びない」という表現はこういう時に使うのかと...栄枯盛衰とか盛者必衰とかいう言葉が頭を過りました。春高楼の花の宴。Sによると今も病気はかなり悪いらしく、色んな意味で非常に「poor」な状態らしい。あまりに残念な話で詳しい情報を調べる気分にもなれないが、何と言うか、色々頑張って下さい...

ちなみにこの朝なぜワーグナーを流したかと言うと、Sが「9時に起こして」と言いながら何度起こしに行っても反応なしだったので(わたしは居間にマットレスを出してもらって寝ていたので、9時に起きて片付けたり掃除したりしていた)、最初はやっぱり朝はバッハかヘンデルかのうと思ったのをどうせならワルキューレでも盛大に流してやれ、とワーグナー曲集に変えたのだった。結局二時間後に起きてきたSのコメント:「いやーワーグナー最近聴いてなかったけどやっぱりいいよね。居間でワーグナーが流れるのを下の寝室で聴くのは何とも気持ち良かったわ」       気持ち良く寝坊させるために流したわけじゃないと分かって下さい。